モメラスを踏まぬこと

天文学者の夫と1年限定のチューリッヒ生活

モメラスを踏まぬこと

船上のワイン祭り!Zürcher Wein Ausstellungが夢のようだった

チューリッヒ移住する前から絶対に行こうと決めていた重要イベント、ワインシップに行ってきました!

 

Wein Ausstellung ワインシップとは

Stein am Rheinの記事でも触れましたが、年に一度、チューリッヒの湖に世界中のワイナリーが集まり、船の上で無限のワインを試飲・購入させてもらえるというワイン好きにはたまらないイベントです。

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会場地図

公式サイトより

 

会場は、リマト川がチューリッヒ湖に流れ込むBürkliplatz。市街中心部からトラムですぐに着きます。

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曇天!笑

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チケット売り場&入り口

参加費は、現地のチケット売り場で購入すると30CHFですが、私たちは事前にwebサイトで買ったので、27CHFでした。日付の指定はなく、期間中のいずれか1日で使えます。ちなみに、期間中入り放題のチケットは65CHF。相当飲みたい人か業者向けだと思います。

 

オンラインチケットはPDFを保存or印刷するか、iPhoneならWalletに格納することができます。印字されているQRコードをスタッフが読み取り、エントランスの先に進めます。

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ご一緒した友人夫婦(ワインシップ常連)いわく、金曜日の夜や土日はスイス中から酔を求めて人が押し寄せすし詰め状態になるとのこと。旦那さんは自由な研究者、奥さんはリタイア済みなので、夫にも早々に仕事を切り上げてもらい、ど平日の16時に集合しました。おかげで最初のうちはとても空いていました。ほとんどが暇と金を持て余した高齢者です(笑)

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10隻ほどの船それぞれに世界各地のワイナリーが出展している

10隻以上の船内にあるすべてのワイナリーはとてもまわりきれないので、入り口でもらったパンフレットを眺めて行きたい船に目星をつけます。特に友人夫婦はこのイベントで年間消費ワインの大部分を賄う目的で来ているので(笑)、この選定作業は重要です。

Schächle:オーストリア・白

まずは夫が興味を示したオーストリアワインの展示に向かいました。一口にオーストリアと言っても、取り扱うワイナリーはいくつもあるので、そこは友人夫婦の目利きと勘で適当なワイナリーを選びます。

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まずは正面のPfannenstielへ

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目当ては「Schächle」

リヒテンシュタインを拠点とするワイナリー「Schächle」では、赤ワインと白ワインそれぞれ20種ほどが展示されていました。

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オーストリアはやっぱり白!担当してくれたオーナーの娘さんにおすすめを順番に出してもらいました。あくまで試飲というスタンスなので、注がれるのはほんの少しです。

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こちらで試飲したのは8種類!(赤字は購入したものです笑)

1. Grüner Veltliner Steinberg, Fritsch (2017)

2. Grüner Veltliner Drürnstein, Pichler-Krutzler (2017)

3. Riesling Federspiel, J&G Högl (2017)

4. Sauvignon Blanc Straden, Neumeister (2018)

5. Sauvignon Blanc 1. Lage Klausen, Neumeister (2015)

6. Grauburgunder 1. Lage Steinbach, Lackner - Tinnacher (2015)

7. Weißburgunder Eckberg, Lackner - Tinnacher (2015)

8. Spätrot - Rotgipfler, Fischer (2017) 

一つ一つ私たちの感想を聞きながら、好みそうなものを考えて次に出してくれました。

私が一番美味しいと感じたのは6番!

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娘さんがプロデュースしたシリーズだそうです。口に含むと華やかな花の香りが広がりますが、味はすっきりとしています。蝶々のエチケットが素敵。

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ちなみに7番はさなぎ

こちらのワイナリーでは合計6本から購入できるとのことだったので、蝶々を含めた3種類を2本ずつ買うことにしました。Sauvignon Blancは個人的に4番のが好きだったのですが(たぶんフレッシュな方が好み)、夫の意見を尊重して2015年の方にしました。

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申込書に希望の本数を記入する

友人夫婦も6番が気に入ったようで22本(笑)お買い上げ。他の種類もあわせて40本近く注文していました。

Amarela:スロベニア・白

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同じ船内のメインデッキにある、ポルトガルスロベニアのワインを取り扱うワイナリー。スロベニア産は白が3種類置いてあるだけでしたが、そのうちの2本をいただきました。

1. Ranina, halbtrocken (2018)

2. Tigrovo, halbtrocken (2018)

スロベニアワインが初めてだったので興味津々でしたが、あまり印象には残らず。

店員さんが「あなたたち日本人?去年日本のスキー場に行ったの。パウダースノーがまじで最高だった」と話しかけてくれました。スイスに来て何人かから同じような話を聞いたので、広大な土地で滑り放題なヨーロッパ人にとっても、日本の雪質は魅力的なようです。笑

 

私はフェリーとかで結構船酔いするので心配していましたが、Schächleがあった2階部分はほとんど揺れませんでした。スロベニアワインのブースは1階で、そこで初めて意外と揺れていることに気づきました。これ以降はアルコールのおかげでまったく問題なし(笑)。

Rutishauser Barossa:南アフリカ・赤

次は船を変えて、私が希望した南アフリカワインを探します。17時を過ぎると徐々に人が増えてきて、グラスを受け取りカウンターを確保することが困難なところも。南アフリカ産を比較的たくさん取り扱っているRutishauser Barossaのブースにスペースを見つけました。

こちらでは温厚そうなおじさんが気前よく赤ワインを注いでくれました。

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気前が良すぎてもはや試飲の量ではない(笑)特に赤は回りが早いし、全部飲んでいるとさすがにアルコール分解が間に合いません。「もったいないからほんの少しでいいよ」と言っても「これくらい入れないと香りがわからないんだ。気にせず捨てていいから」と。途中で水もくれました。優しい。

ここでは9種類を試しました。友人夫婦のペースには追いつけなくなったので別行動。

1. Thelema Merlot (2015)

2. Kleine Zalze Vineyard Cabernet Sauvignon (2015)

3. Thelema Cabernet Sauvignon (2015)

4. Warwick The First Lady Cab. Sauvignon (2016)

5. Thelema Shiraz (2014)

6. Kleine Zalze Vineyard Shiraz (2016)

7. Beyerskloof Pinotage (2018)

8. Beyerskloof Pinotage Reserve (2017)

9. Boekenhoustskloof Chocolate Block (2019)

もはや楽しくなってしまって味の記憶はあまり残っていないですが、普段からメルローが好きなので1番が最も好みに近かったです。パンフレットのリストに「Sehr gut」とメモが残っていたので、本当に美味しかったのでしょう(笑)

4番はかなり個性的で、私たちには草のような香りと味があまり受け入れられませんでした。9番は名前に惹かれて最後に出してもらいました。期待通り、深みのある甘さ。だったのだと思います。

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こちらは1本からでも購入できるとのことでしたが、友人夫婦(多分ダース買いしてる)が「美味しかったなら、そんなちまちますることない!せめて6本。どうせ飲むでしょ」とゴリ押ししてきたので(笑)、それぞれ2本ずつ注文しました。

ワイナリーごとに注文伝票が異なるので、住所などの個人情報をいちいち記入しなければならないのが少し手間です。ほぼ1週間以内に配送され、同封される請求書に従って振り込めば良いそうです。というか、オーストリアのところは控えも何ももらっていない。。ちゃんと届くのだろうか。

Casa Vinos Argentinos:アルゼンチン・赤

最後に友人夫婦(旦那さん)おすすめのアルゼンチンワイン。50種近くのすべてマルベックです。

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大盛況でカウンターに近づけない

18時前になるとさらに人が増え、早くからいた人も出来上がってくるので、もはや輸入目的ではなく居酒屋利用が優勢になります(笑)旦那さんが持ってきてくれる赤ワインを4人で回し飲み。

1. Melipal Malbec (2016)

2. Lunta Malbec (2016)

3. Imaginate Malbec (2018)

正直どれがどれだかわかりません!

カウンターは人でごった返していていたので、隅の空いたスペースでグラスを片手に今日の感想と次の行動の作戦会議。結局、友人夫婦の家に移動して、パスタとサラダと各種お酒をごちそうになりながら朝方まで盛り上がってしましました。

 

 

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訪れたブースは4店舗だけでしたが、合計22種類の各ワイナリー一押しワインを堪能できて大満足でした!

私たちは来年の9月までに帰国してしまうのでこれが最後のチャンスでしたが、スイス在住の方にはぜひおすすめしたいイベントです。もちろん、購入せず試飲だけでも十分楽しめるので、この期間に旅行に訪れる際はぜひチェックしてみてください!

 

 

公式サイト:

https://www.expovina.ch/