週末旅行、Basel編 | 入場料25CHFの価値あり?バイエラー財団美術館で印象派から現代まで
今回訪れる美術館に夫が選んでくれたのはこちら、バイエラー財団。バーゼル駅からバスを2本乗り継いで25分ほど、Riehenという郊外にあります。美術商のバイエラー夫妻が収集した18世紀〜現代の作品を所蔵しています。
バイエラー財団
バイエラー氏は2010年までご存命でした:
もう一つ、バーゼルの美術の街としての誇りを理解できる(気がする)興味深い記事も見つけました。美術品収集には、単なる富豪の節税対策としてだけでは語れない側面があるようです。
artscape.jpここで散々に言われているチューリヒ美術館も、有名どころが贅沢に凝縮されていて私は好きです。
敷地内のカフェ
中に入る前に、お腹が空いてしまったので(笑)敷地内にあるカフェ・レストランでブランチ(朝ごはんは普通に食べた)。
レストランはまだ営業していなかったので、カフェスペースでコーヒーとクロワッサンをいただきました。クロワッサンは大きくてフワフワなのに2CHFとお得でした。
周辺はこのように畑が広がっていて、バーゼルの都市部とはまったく異なるのどかな雰囲気です。
館内へ
今度こそ美術館へ!
写真が微妙すぎてわかりづらいですが、大きな窓で開放感のあるスタイリッシュな雰囲気。手前にはモネの絵画を意識しているような睡蓮の池があります。
敷地内に入って右手に進むと入り口があります。その手前のカウンターでチケットを購入。これが大人一人25CHFと、スイスにしてもかなり強気な価格設定です。
荷物とコートは入ってすぐのロッカーへ。貴重品やスマホなどを持ち歩くためのビニールのバッグは自由に使えます。
購入したチケットをスタッフに見せて先へ進みます。
通路を少し進んだところに売店と開けたエントランスがあり、そこから展示が始まっています。6時の位置から時計回りに進むようになんとなく順路が決まっていますが、混雑しているわけではないので自由に行き来できます。
展示作品
※ヨーロッパの美術館は(現代作品など一部を除いて)フラッシュなしの撮影可能なことが多いです。どこかの口コミサイトでここは撮影NGと書かれていたのですが、実際に行ってみると、少なくとも常設の古典作品は撮影している人をスタッフも咎めていなかったので、スマホで撮る分には問題ないようです。
事前情報によると古典と現代が半々くらい。私たちの興味の対象は美術の教科書で見たことがある年代までなので(笑)、ちょっと冒険のつもりでここを選びました。冒険にしては25CHFは高すぎると思っていたのですが…
結果、私たちにも楽しめるわかりやすい作品もたくさんありました!
蜘蛛の彫刻
六本木にいる巨大蜘蛛「ママン」を10分の1くらい縮小した(それでもかなり大きい)彫刻が、最初の部屋の壁に張り付いています。作者はまた別の人だったと思います。
モネの「睡蓮」
外から撮った写真の真ん中の部屋には、部屋の壁一面を贅沢に使った大きな「睡蓮」を含むモネの2作品が展示されています。反対側の壁に置かれたソファに座って、心ゆくまでたっぷりと作品を眺めることができました。
セザンヌとゴッホの部屋
モネの部屋を出た広いスペースには、主にセザンヌとゴッホの作品が多く展示されている他、ドガ、ルノワール、ゴーギャン、マネ、ホドラーの作品も少しずつありました。窓際にあったゴッホの風景画がとても気に入りました。
20世紀へ
ここから先の部屋は現代。ピカソ(現代?)、リキテンシュタインの絵画とジャコメッティの彫刻以外は初めて見るアーティストの展示でした。特にこのときの企画展はわけのわからない作品も多かったですが(笑)、モネの部屋より大きい空間一杯に天井からいろんな素材のものが吊るされていたり、真っ白なスピーカーに360度囲まれた部屋で人の動きに合わせて(?)不思議な音が聞こえてきたり、興味深い展示がいろいろとありました。Toba Khedooriというオーストラリアの画家の作品が印象的でした。
感想
展示数は200程度とそこまで多くないので、一度全体を観てから売店を物色したあと、好きな作品をもう一度観るために再び一周して、所要時間は1時間半くらいでした。
混雑具合や満足度は、その時にやっている企画展によっても大きく左右されると思います。(数年前のモネ展のときは大変な混雑だったらしい)
印象派やそれ以前の古典作品をたっぷり楽しみたければ、バーゼル美術館やチューリヒ美術館の方が作品数は圧倒的に多いです。正直、「一貫性のない成金のコレクション」と言われるチューリヒ美術館との顔ぶれの違いはいまいちわかりませんでしたが(笑)私は建物とその周辺の雰囲気も含めてかなり満足できました!
次はお待ちかねのランチ、まさかのラーメンです!