モメラスを踏まぬこと

天文学者の夫と1年限定のチューリッヒ生活

モメラスを踏まぬこと

初めてのハワイが極楽だった話 | 1. スイスからの道のりは険しい

イタリアへの週末旅行から間髪入れず、翌週の早朝には再びチューリッヒ空港へ。次の行き先はハワイ。夫が研究会に参加するため、1週間の滞在です。


正直な話、出発時点ではあまり乗り気ではありませんでした。理由はとにかく遠いから。乗り継ぎが2回あって1日では着きません。そもそもハワイは日本人にも人気な観光地だけど、それは数時間で気軽に行けるからこその価値なのでは?と思っていたのです。さらに、計17時間のフライトでお世話になるユナイテッド航空の口コミサイトを前日に読み込んでしまい(笑)、気分はさらに憂鬱に。

 

 

なんとか士気を奮い立たせて向かったチューリッヒ空港、すっかりクリスマスムードです。

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ブランドショップが並ぶAirside Center

最初のチューリッヒーフランクフルト間は、コードシェアしているルフトハンザ航空が運行する便なので普通に快適ですが、乗っていられるのは1時間だけ。次の乗り継ぎでヨーロッパ外に出るので、フランクフルトで出国手続きがあります。

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フランクフルトの出発ロビー、ベルリンの壁(欠片)がところどころにあった

その後、サンフランシスコ行の搭乗ゲートへ向かう途中の通路で空港スタッフ?によるドキュメントチェックがありました。「どこに何をしにいくのか」「滞在期間は」「(夫と同時にチェックされたので)二人の関係は」「出国手続き後に何か買い物をしたか」「誰かに中身のわからない荷物を手渡されていないか」などを手短に聞かれ、問題なければパスポートにシールを貼ってもらえます。米国行の便に乗る場合は、ここでのチェックに気づかず素通りしてしまうと、搭乗の時に余計に時間がかかってしまいます。搭乗の直前にも同じ様な質問を全員にするのですが、シールが貼られていないとチェックが2段階になります。アメリカ怖い。

 

そしてついに、12時間のユナイテッド便。一番の不安の種でしたが、口コミサイトで募らせた憂鬱をバネに思いっきり期待値を下げてフライトに臨んだ結果、意外と心穏やかに過ごすことができました。ちゃんと自分の席があった!」「飲み物のオーダー飛ばされなかった!」「スーツケースの車輪が破壊されてなかった!」と、普段あたりまえと決めつけていたあらゆる幸運に感謝しながら往路最難の空路を終えました。

 

それよりも大変だったのが、サンフランシスコ空港での入国審査ESTAの申請はもちろん事前に済ませていましたが、機械での手続きと対人の窓口にそれぞれ1時間近く並び、ハワイ行への乗り継ぎに間に合うのかとヒヤヒヤしました。最終目的地が米国内でなくとも、経由するだけでこの手続きが必要なので、フライト予約の際に乗り継ぎ時間には要注意です。

対人窓口では、フランクフルトで聞かれたのと同じような質問をより深堀りされた感じでした。「どのホテルに滞在するのか?」「なんの研究会?」「研究分野は?」「(私に向かって)あんたは何しに行くの?」など、そこまで聞くか?と思う深さでした(笑)。さらに私は両手の10本の指紋を登録(夫は1年前にも入国しているのでパス)。一組あたりに1~2分の時間がかかっているので、待つ人の列が一向に短くならないのです。

審査を終えたら、預け荷物を一度回収して再度預けます。手荷物検査もあります。なんとか諸々を乗り越えてゲートに着いたのは搭乗時刻の10分前でした。

 

サンフランシスコからコナへのフライトも5時間とそこそこ長かったのですが、12時間に耐えて案外いけるとわかっていたので、そしてほぼ寝ていたので、もはや誤差みたいなものでした

 

空港からは予約していたシャトルバスでホテルまで送ってもらいました。

ここから1週間、「数時間で気軽に行けるからこそ価値がある観光地なのでは?」なんて斜に構えていた30時間前の自分を情けなく思うほど、快適なハワイアンライフを過ごすことになります。

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ハワイ最高!