モメラスを踏まぬこと

天文学者の夫と1年限定のチューリッヒ生活

モメラスを踏まぬこと

初めてのハワイが極楽だった話 | 5. 最後の思い出:ウミガメとロストバゲージ

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気づけば研究会の全日程を終え、出発の日。ウミガメ探し最後のチャンスに期待を寄せてビーチへ向かいます。実家で長らくミドリガメを飼っていたこともあり(笑)会いたい欲が高まっています。

7時前だとちょうど日が出る頃で、砂浜を歩いている人がまばらにいるだけです。

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鳥たちも夜明けを待っているみたい

今までの目撃情報を参考に、今まで行っていたのとは反対側の海沿いを歩くことにしました。

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こっちの方がウミガメ歩いてそう

奥に進むにつれて幅が狭くなる砂浜を黙々と進みますが、その先に生き物の気配はありません。木々の枝葉が海辺にまでせり出して進みづらくなったところが、ちょうど浅い岩場になっていたので一旦海の中を探すことに。

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なんかいそうな気がする!

冷たい水に躊躇している私をそっちのけで一目散に海へ入っていく夫。一瞬潜ったかと思うとすぐに顔を上げて叫びました。

いた!!!

え、そんなにあっけないの?笑

急いで私も駆け寄って潜りましたが、すでに見当たらず。外から見ていた印象とは裏腹に水中は砂でけっこう濁っているので、あまり遠くまで見渡すことができないのです。

でも近くにいることは間違いない!無心に潜り続けて目を凝らすこと20分、ついに…

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いたーー!!!

水族館とディズニーアニメと目撃情報でしか知らなかったウミガメという存在が自分たちと同じ空間にいる姿を、ついにこの目で捉えました!!

(3m以上距離を取るよう注意喚起されているのに)突然目の前に登場したウミガメ様ご本人の大きさに焦っているのと、強くなってきた波に翻弄されて溺れかけながら(笑)撮っていた動画のスナップショットなのでボケボケですが、記憶の中には鮮明に留めることができました。

いつまでも見届けていたい気分でしたが、次の波にかき回されたときには姿を消していました。手足の指がふやけてきそうなところで砂浜に戻りました。

 

予想外の早さで目的を達成してしまったので、もう一つやりたかったことを。30分からレンタルできるSUP(Stand Up Paddle)体験です!

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身長に合わせて板とパドルを選択・調節してくれます

ボードに取り付けられているロープを足首に留めて、あとは特に説明は無し(笑)。初めてなので勝手がわかっていなかったのですが、ボードは意外と安定していてすんなり乗れました。ただ、小回りで方向転換するときはバランスを崩しやすくなります。(夫は2回ほど落ちてました)

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陽キャラ感高めアクティビティに慣れていなさすぎて腰が引けている夫婦

これが超楽しかった!30分が飛ぶように過ぎてしまいましたが大満足。これで心置きなく海のない北国へと帰れます。

 

ちなみに、ビーチの反対側を海沿いに歩き続けると、真っ黒な火山岩に覆われていた足元が、白く輝く珊瑚の道へと様変わりします。

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白と黒が入り交じる

どこか浮世離れした幻想的な風景が広がっています。木陰に椅子を置いてのんびりしている人も。

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手作りブランコ

さらに進むと、ヒルトン ・ワイコロア・ビレッジのプールエリアへと続いています。

 

 

午後一のフライトに間に合うようにホテルをチェックアウトし、再びシャトルで送り届けてもらいました。1週間前に到着したのが夜だったためあまり気づいていなかったのですが、空港の開放感がすごい。

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搭乗まで青空の下で待ちます

 チェックインカウンターや搭乗手続き後のロビーにも壁がありません。

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屋根の装飾がかわいい

お土産屋さんやフードコードは屋内にあり、涼を求める人たちで賑わっています。

 

そしていよいよ出発。ちょっと寂しい。

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出発ゲートも開放的

帰路はあっという間でした。アメリカ入国時は手続きが大変でしたが、出る時は気にも留められないので行列に長時間並ぶことはありません。そしてサンフランシスコ - ミュンヘン便はエアバスA380の2階に乗れて快適でした。

22時過ぎにチューリッヒ空港に着き、旅の満足感とそれなりの疲労感に満たされながら預かり荷物を待っていたら。

荷物が来ない。

2つ預けたうちスーツケースの方はすぐに出てきたのですが、登山用サイズのリュックが届いていませんでした。

初めてお世話になるFundbüro。このときは(ああこれもブログのネタになるな)くらいに受け止めていました(笑)

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バゲージクレームエリアの端にカウンターがあります

しかし、チェックインのときに受け取った荷物タグをスタッフに渡して調べてもらうと、荷物輸送に際して何らかの問題があったときに通常発行されるメッセージが何も残っていないとのこと。要するに、私たちのリュックが今どこにあるかの情報がゼロ。突然の絶望。

機械の方に案内されて諸々を入力しました。情報が更新されるとメールが来るようです。今後チューリッヒに荷物が届いた時に、指定した住所に届けてもらうか、空港まで引き取りに来るかを選べます。

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荷物タグのコードを読み込んだ後、名前や住所などを入力

ユナイテッド便をたやすく乗り越えたと思ったら最後の最後に災難が降りかかり、二人してしょんぼりしながら帰宅。湿った衣類を洗濯できないどころか、もう帰ってこないかもしれない。何より登山リュックが惜しい。

 

ハワイ帰りとは思えない低いテンションで一日を終えましたが、翌日朝、なんとチューリッヒに届いているとのメールが!サンフランシスコからチューリッヒへの直行便という私たちより良い待遇で帰ってきていたようです(笑)。その日のうちに無事に自宅まで送り届けられました。

 

ということで、最後にハプニングはありましたがハワイ編完結です。

チューリッヒに帰ってきて20度以上の気温の落差に嘆いていますが、ここからはヨーロッパのクリスマスシーズンを満喫します!